オーディオセッティングのポイント

ステレオ装置は、①設置方法・②電源・③装置・④環境の順に少しずつ良くしていくのが基本です。
ここでは、主にスピーカーの設置方法についてご紹介します。

◆スピーカーの設置方法について

スピーカーは、ステレオ装置の中でも特に振動が大きい装置です。
スピーカーを正しく設置することで、ホログラフィックサウンド(三次元サウンド)を再現するにあたり最も重要となる位相・解像力・定位などを向上させる事が可能です。

ホログラフィックサウンド(三次元サウンド)を再現するための音場空間を作る際のポイントは、 まずX軸(広がり)・Y軸(高さ)・Z軸(奥行き)の表現を向上させることです。
音色が変化した=音が良くなったと勘違いしてしまう事が多いですが、音場空間が広くなったかどうかで音を評価するように注意してください。

setting_fig1まずは、誤解されている方が非常に多い、スピーカースタンドについてです。
スピーカースタンド設置例
①ブックシェルフタイプ型のスピーカーにスタンドが必要なのはもちろんですが、本箱の中や棚の上にスピーカーを置く場合もスタンドが必要です。
②フロアー型(トールボーイ型)のスピーカーの場合も、スピーカースタンドが必要です。

スピーカースタンドは、単にスピーカーの設置位置を高くするための置き台ではありません。
ですので、スピーカーを正しく設置し、ホログラフィックサウンドを再現するためには、スピーカースタンドという要素が必要不可欠になります。

では、スピーカースタンドを単なる置き台にしない為の選び方をご紹介します。


◆スピーカースタンドの選び方

①スピーカースタンドを入れることにより、音像の高さが上がり、音が広がるもの。
②音色が大きく変わらないもの。
③スピーカーの良さを引き出すもの。

スピーカースタンドとして販売されている製品は沢山ありますが、正しい目的で開発されたスタンドを選択するように気を付けましょう。

◆スピーカーの設置方法で気をつけるべきポイント

setting_fig2(イ) 音は空気の伝達です。

スピーカーを棚の中に収納してしまうと、出てくる音が詰まって、空間の広がりが無くなってしまいます。
スピーカーは、上でも下でも出来るだけ空気の抜けが良くなる様に設置しましょう。


setting_fig3(ロ) スピーカーは振動します。

スピーカーは振動によってユニットの動きが妨げられ、本来の性能が発揮できなくなってしまいます。
スピーカーの場合には、ユニットの前後運動に起因する前後方向の回転運動を抑える事が必須です。
スピーカーの前後で振動を効果的に処理するダイアモンド・フォーメーションなどを活用し、振動を抑えてスピーカーの動きを良くする必要があります。


setting_fig4(ハ) 定在波を少なくする。

ルームチューニングの基本は、部屋の中での定在波の発生を抑える事にあります。
スピーカーの仰角・向きを正しくすることで、定在波が少なくなりすっきりとした音になります。

(ニ) 水平を取る

スピーカーの振動を正しく処理するには、傾き無く水平に設置されている必要があります。
水平を取った上で、適切な仰角をつけるようにしますが、その際に左右の傾きが生じない様に気をつけて下さい。


setting_fig5(ホ) スピーカーの向き

左右のスピーカーは平行ではなく、内側へ向けたセッティングが基本です。
内振りの角度についてはスピーカーの大きさ、左右のスピーカーの距離、スピーカーからリスニングポイントまでの距離、部屋の大きさなどによって最適な角度が違いますが、ここがキチンと合わせられるとスピーカーの存在が消えるようになります。
最終的には、少しずつ聴きながら微調整をして決めて下さい。

(ヘ) スピーカーと壁との距離

スピーカーは左右の壁より最低でも30cm以上離してセッティングするようにしましょう。
音の抜けが良くなります。


setting_fig6(ト) スピーカーの高さ

位相が正しく出て、高さの表現が出来るスピーカーの場合には、ツイーターの位置が耳よりも5~10cm程度低くなるようにします。
位相が出にくいスピーカーの場合には、ツイーターと耳の高さを同じにした方が音場空間を広く感じられる場合もあります。
安易に標準的な高さのスタンド(60cmなど)を選ぶのではなく、リスニング環境に合わせた高さの選定を心がけましょう。


◆インシュレーターの正しい使い方


setting_fig7≪能動的機器≫
スピーカー・CDプレーヤー・パワーアンプなど

自身が振動の発生源となる能動的機器の場合には、 インシュレーターはメカニックダイオードである必要があります。
(A)振動はもらいにくく、
(B)振動は(A)に落とす。
 振動を伝えやすい材質のスパイクタイプのインシュレーターを使いましょう。
(インシュレーターを選ぶ際は、材質固有の響きの影響に注意します。)
KRYNAのD-PROPextendの様に、スパイクを2重(ダブルスパイク構造)にするとさらメカニックダイオードとしての効果が高くなります。


setting_fig8≪受動的機器≫
昇圧トランス・別電源仕様のアンプの本体・CDプレーヤーアナログ部など

昇圧トランス・別電源仕様のアンプの本体・CDプレーヤーアナログ部など
フローティングダイオード
自身が振動の発生源とならない受動的機器の場合には、 インシュレーターはフローティングダイオードである必要があります。
(A)振動はもらいにくい。
(B)振動はほとんど無い。
この場合は、KRYNAのC-PROPなど、 高分子のインシュレーターと高分子の液体を使います。

ステレオ装置では、能動的部分と受動的部分が両方含まれている場合がほとんどです。
その場合には、両者のインシュレーターをコンビネーションにて使用する方法が有効です。
こちらはハイテクニックかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみて下さい。